「うちの近所で最近、宅配便のトラブルが2件あったんです…」のどこがおかしい?
「うちの近所で最近、宅配便のトラブルが2件あったんです。ニュースでも似たような話を見ました。もう宅配サービス全体が信用できない時代になりましたね」
次のうち、この発言に含まれる論理的な問題点はどれでしょう?
- A. 話が飛びすぎ(論理の飛躍)
- B. 少ない例で決めつけ(過剰一般化)
- C. 偶然と原因の取り違え(因果と相関の混同)
- D. 二つに一つの決めつけ(二者択一の罠)
答え:B. 少ない例で決めつけ(過剰一般化)
なぜこれが答えなのか
この発言は、近所の2件とニュースで見た事例という限られた情報だけで「宅配サービス全体が信用できない」と断定しています。日本では年間数十億個の荷物が配達されており、数件のトラブルから業界全体を評価するのは、少ないサンプルから大きな結論を導く過剰一般化の典型例です。個人の狭い観測範囲とメディアで取り上げられた話題を組み合わせただけでは、全体の実態を正しく把握することはできません。
ほかの選択肢がちがう理由
- A: 話が飛びすぎとは、前提と結論の間に必要なステップが抜けている場合を指します。この発言には一応「トラブルがあった→信用できない」という流れがあり、論理の飛躍というより証拠の量が不足している問題です。
- C: 因果と相関の混同とは、同時に起きた2つの事象を安易に原因と結果として捉える誤りです。この発言は因果関係の話ではなく、少数の事例から全体を判断している点が問題です。
- D: 二者択一の罠とは、本来は複数の選択肢があるのに2つだけに絞る誤りです。この発言は「信用できるか・できないか」を迫っているわけではなく、限られた例から結論を出していることが問題です。
暮らしでの使いどころ
ニュースやSNSで問題事例を見かけたとき、「これは全体のうちどのくらいの割合なんだろう?」と考える習慣をつけましょう。メディアは珍しい出来事や問題を取り上げる傾向があるため、報道された事例=全体の傾向とは限りません。身近な経験と報道を合わせても、それが統計的に意味のある数かどうかを意識することが大切です。
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